忘れられたMOOG III-C(電子楽器)を、
完全に忘れさられる前に、
色んな人達の叡智が詰まった歴史の固まりを解凍することで、新たなつながりや物語を蘇らせたい。
◎ Trigger きっかけ
2018年 第21回文化庁メディア芸術祭 エンターテインメント部門 審査委員会推薦作品に選出された『みえない音』 https://www.youtube.com/watch?v=0nbcS9dIX0Y で表現したように、小さな頃から「音」自身にとても強い興味を持っていたRyota。
「これはいったい何?」と指を指し叫んだのは、4歳の頃に YouTubeで観た YMOの動画 https://www.youtube.com/watch?v=tJWyzrho63k の中にある MOOG III-Cでした。
電子的な音が、この「大きなタンスがモジャモジャしている物体」から出ていると知ったRyotaは、 YMOや冨田勲氏を伝って MOOG III-Cや MOOG博士をもっと知る事になり、大野松雄氏や Open Reel Ensemble等々から色んな電子音に魅了され、今に至ります。
そんな彼の音の変遷は、取材頂いたリクルートライフスタイルの記事にまとめられています。https://www.recruit-lifestyle.co.jp/lifeshift/ls19224_20160721?platform=hootsuite この記事にも書かれている様に MOOG III-Cを演奏したいという強い夢が本当に小さな頃からありました。
今またアナログブームが来ていて、モジュラーシンセも同じくブームがやってきています。それでもRyotaにとっては世の中にはじめて登場したMOOG III-Cの存在を忘れる事は出来ませんでした。
とにかく古い物が好きなRyotaをみている私は「古い物は人を巻き込む力が宿っている」と思う事が多く、古い物はそれだけで多くの物語を内包していて、その物語を紐解く事がRyotaの興味の醍醐味なんだとわかってきました。
このどこかで眠っているMOOG III-Cを呼び覚ます事で、日本だけではなく海外でもたくさんの方達がまた巻き込まれ、確実に何かが動き出す「世界」が立ち上がると思っています。
Ryotaの夢として保育園の時(6歳頃)からずっと思っていた夢への実現をまとめた企画書を作成しまとめていく中で、色んな方々から「とてもいい企画だね!」「ぜひ手伝いたい!から、また進捗状況を教えて。」とお声がけ頂いているのに現状は実現が頓挫しているのでとても残念でいます。
クリエイティブハックアワードは、2018年で三度目の応募。『どんな形式でも構わない。夢を多いに語る想いの強さが大事だ…』というお話から『誰かに自分の夢をみてもらったら、何かが起きるかもしれない。』と、古い物が引き寄せるセレンディピティを信じて応募しました。
WIRED CREATIVE HACK AWARD 2018 でファイナリストに選ばれました!
ファイナリストのサイトはこちら http://hack2018.wired.jp/ja/finalist/
同年11月26日に、審査員の方々を前にRyptaはファイナリストとしてのプレゼンを行ないました。賞は受賞する事は出来ませんでしたが、審査員の齋藤精一氏からは『今、若い人もハマっているモジュラーシンセの原型はMOOGだけれど、そこにアクセスしようと思う人はなかなかいない。もう忘れ去られようとしているのかもしれないけれど、その大元に興味があるなら、少年である今のうちにぜひ取り組んで行くべきで、とてもよい企画だと思っている。大人達も動き出すかもしれない。』
また、水口哲也氏からは『テトリスもクラシックなゲームだけれど、今世界中がまた熱狂している。https://www.jp.playstation.com/blog/detail/7791/20181030-tetriseffect.html アメリカのイベントでは少年が大人達をどんどん倒していて。こういうムーブメントはとっても大事だと思っている。ぜひRyota君には、MOOG III-Cの企画を頑張って取り組んでもらいたい。』
と激励を頂いています。
現在、様々な友人がMOOG III-Cが眠っている東京藝術大学の担当の方と連絡をとってくださり、金銭面で頓挫していますがぜひ企画を動かしたい旨を伝えています。ですが、今現在返事は返ってこないままです。
眠っているMOOG III-Cについて何かご存じの方がいらっしゃれれば、ぜご連絡頂ければ幸いです。よろしくお願い致します。
2020.01